2022年8月26日金曜日

SEL1224G VS SEL14F18GM ※サンプルなし

 14GMは1224GMと比較されることが多いです。

レンズのランク?的には同じGMなので当たり前ですが、その価格差は倍ほど違います。

1本で済ませるか、明るさを取るか、結局用途次第なので好きな方を選べばよいです。

しかし予算的に厳しい場合は1224Gも選択肢に入ってきます。

重量の違いもかなりあるのでジンバルでの運用では1224Gの方が有利です。 これは後述します。

1224GMはストアで見ただけで所有してませんので他のレビューなどからの推測になります。

さて、1224Gの利点といえば画角です。

フルフレーム12mmという画角は異次元の世界でスチルではフレーミングに困るほどです。

スチルでは扱いに困ることもありますが動画になると一変して使いやすい画角になります。

スチルのように注視して見るのと違って視認できる視界に近くなるので違和感が少ないからでしょうか。

1224Gは出目金でフードは固定です。

24mmまでのズームが使えるので立ち位置が固定されている場所から撮る場合だと切り取ることができるので、この辺は単焦点では不可能な大きなメリットになります。

解像度はGレンズという事もあって中心部は開放から使えるし周辺部も見られないほどではありません。

しかし隅の描画はF8くらいまで絞らないと実用的ではない&絞っても大きく改善はしません。

でも動画では16:9で四隅はカットされるので描画で気になる事はほとんどありません。

価格はストアで20万弱。

決して安価とは言えませんが1224GMが34万くらいなので手が出しやすいです。

1224Gのダメなところはゴーストに特徴があることです。

リング状に目立つゴーストと放射状にも出ます。

フレアも皆無とは言えませんがゴーストが気になります。

でもE1018ほどは酷くはないです。

E1018はフレアもかなり酷くてα7RIIIのSuper35mmで撮っていた時に1224G購入の決定打になったレンズです。

それと前玉のコーティングがフッ素系ではないことです。

これは出目金で12mmF4.0と暗いレンズなのでゴミや水滴が付くと後で撮った映像を見てがっかりすることがあります。

センサーのゴミほどではありませんが気をつけないといけません。 そしてそれが拭き取りにくいです。

ボケはレンズの性質上ほとんど望めませんが24mmで近寄ればそれなりにボケます。

でも標準ズームの24mmなどと比べるとかなり劣ります。

前玉のフィルターは使えませんが角型であれば対応のホルダーやアダプターが社外品で存在します。

でも前玉用は150mm角が必要になるのでかなり高額になります。

またリアのシートフィルターは未対応ですが社外品で使うことができるようです。

STCのクリップセンサーフィルターも12mmでケラレなど出ずに使えています。

重量はジンバルで撮る時にメリットになります。

ただ他のレンズによります。

私の場合は35GM、A036と同じ重量になるので非常に使い勝手がよいです。

これがもし1224GMだとレンズ交換でジンバルのバランス出しが必要になります。

重い方に合わせるならウエイトを載せる方法があります。

でもこの場合100g差くらいが限界だと思います。

つまり1224GMは旧2470GMや135GMを使ってる人には向いてるけど24105Gとか新型の2470GMだとバランス出しが必須になるはずです。

このクラスのレンズをジンバルで使うのはかなり腕力と体力が必要です。

短時間ならいいのですが移動しながらレンズ交換をする状況だと極めて生産性が悪いです。

14GMはF1.8なのにかなりコンパクトで軽量です。

35GMより軽いので重さが問題になることはないでしょう。

こちらも出目金でフードは固定ですが100mm角のフィルターが使えるようです。

100mm角なら高額すぎて迷うことも無いと思うので現実的ですが1224Gとは違ってシートフィルターが使えます。

1224Gと同様に社外品でリアフィルターもあるので同等か少し扱いやすくなってると言えます。

14mmの画角は超広角なのでかなり広いですが12mmと比べたら日常でも使いやすいです。

開放から中心部の解像度が高いので多少クロップしても言われなければ気づかないくらいです。

動画ならα7SIIIのアクティブ手ぶれ補正か120fpsで撮れば約17mmくらいになります。

スチルであれば12mmの画角が不要なら14mm1本でも何とかなりそうです。

開放での周辺部はそれなりに崩れるようですがF2.8まで絞ればほぼ解消します。

F4.0で四隅もほぼ完璧で14mmの超広角とは思えない解像度です。

1224Gの開放より14GMの開放の方が優れているので2段と1/3明るいことを考えると夜間でかなり有利になります。

ゴーストはかなり少なくて開放ではほとんど目立ちません。

絞るに従って目立つようになりますがほとんど気にならないくらいです。

フレアもほとんどなくて描画に関しては1224Gより数段上という印象です。

さらに超広角なのにボケがキレイです。

解像度の高さとボケも活かせるのでトリミングすれば20F18Gの代用になります。

他のレンズとは重量差がありますがメインの35GMとは60~80gくらいなのでボディ側のNATOレールにウエイトを付けるだけでジンバルのバランス出しがカメラの前後以外不要になります。

これができるかできないかは使い勝手で大きな差になります。

しかし14mmでもF1.8となると数メートル先の被写体でも背景はボケます。

カメラのAFでは判別できないのでタッチトラッキングを使うとかMFで固定しないと意外とピンボケになりやすいです。

これが1224Gだと開放でも2mくらい先に合わせておけば1m~無限までほぼパンフォーカスになります。

14GMの場合だと5m先の被写体でも無限には合わないのでかなりシビアです。

動画で遠景が少し甘いと思ったらフォーカスが前景に合ってた事もあるので、特に夜間は気をつけないといけません。

フォーカスがとてもシビアな超広角というのも異次元です。

画角と明るさだけならLAOWAの15mmF2.0とかもありますが、解像度とゴースト&フレアとAFであることを考えると価格以上の違いがあると思います。

前玉のフィルターが使えるけど価格COMで12万なら14GM一択でしょう。

1224Gのゴーストは超広角特有の光源の位置で大きく違ってきます。

全然気にならない時もあればリング状に大きく出たりします。

前玉のゴミに気を使うのと12mmの画角が必須でなければ14GMはよい選択になると思います。

ジンバルで使う場合の他のレンズとの重量差も簡単に調整できる範囲だったのもあって、個人的には買えない1224GMは購入候補になりませんでした。

ただし1本で12mm~24mmまで使えて開放F2.8なら1224GMは理想的とも言えます。

重量が気にならないスチルなら間違いなく最強のワイドレンズです。

私の場合はジンバルでの運用と開放時の明るさを優先したのと、価格がネックだったので14GMを選びました。

14GMは12mmの代替にはなりませんが選択肢としてはアリだと思います。


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