2019年11月9日土曜日

WEEBILL-S 良かった所とダメな所

返品することにしたWEEBILL-Sですが、これから購入する人も居るだろうから個人的な感想になるけど記録として記述してみます。

最初に断っておきますが、現時点でのロットで初期Firmwareであること、撮影スタイルが変われば問題にならない場合もありますので、あくまで個人的な感想ということで参考にしてください。

☆ 良かった所

・とにかく軽い。 この重量で懐が深く、135GMが載るのはすごいかもしれない。

・比較的剛性が高い。 モーターの厚みが薄くRONIN-Sのほぼ半分の重量しかないのに妙なガタつきなどがなかった。
アーム自体のたわみがあるけどH2に比べれば無いに等しいレベル。

・カメラプレートがマンフロットとアルカスイス両対応になっている。 ただしそれぞれのクランプに取付可能ではあるが市販のプレートが付けられるわけではない。
これは他のジンバルほとんど同じです。

・α7RIII+A036を載せて電源を初めて入れた状態でそのまま撮影できるほど安定していた。 動作音も小さくて手に伝わる振動もほとんど無かった。

・上記セットでオートチューンをHIGHで行うと振動が出て、Midだと初期状態に近くなった。 機材重量が変わればオートチューンで、という使い方で普通に使えそう。

・モータートルクは2セルという事を考えれば十分だと思う。 135GMでも重量的にはまだ余裕がある。

・剛性と同じ内容だけど、本体はロゴの部分から上はアルミ、バッテリー室から下が樹脂でH2と同等だけどクオリティは悪くない。 見た目は少しおもちゃっぽいけど・・・
ミニ三脚は中央部がアルミで脚は樹脂みたい。 軽くてロックピンもあるので作りは悪くない。

・Amazonの質問から回答が来なかったけどアーム側にあるtype-Cから5V電源が取れる。
Nanoの電源が取れるのは◎

★ 悪かった所

・グリップ部分に操作系があるので通常でもキーロックをしないと誤操作する可能性が高い。 キーロックはダイヤルキーの上をダブルクリックだけど、ミニ三脚を外していると操作しにくい。
ミニ三脚をどちらかに付けた状態じゃないと操作しにくく、実質的なサイズはそれほど小さくない。

・操作が複雑。 フォローのモードを切り替えるために別のボタンを操作する必要がある。
SmoothQも同じような操作系なのでメーカーのポリシーだと思うけど、モード切替式にしてそれをカスタマイズできる方が使いやすいはず。
デフォルトがPF(パンフォロー)で、電源を入れる毎にFへ変更しないといけない。
フォローへはトリガーの長押しかクリックへの変更ができるけど、クリックへ変更するとPFへはGOボタンを押すことによって戻り、Fだとセンタリングのトリガーダブルクリックが機能しない仕様。 使いにくい。

・SONYのボディだとホイールは何も機能しない。 ズームはできるけどダイヤルキーの左右がズームになるので操作しにくい。 まぁ使わないけど・・・ホイールの感触も悪いから使いたくない。

・高さ調整のクランプが弱い。 弱いというよりクランプが小さくて締め付けがしにくい。
カメラを載せた状態でバランスを取ると、緩めた時に遊び分だけ傾くことになるけどクランプが小さいので締め込んでもガッチリロックせずいきなり緩むことがあった。
ピッチアームが水平になった状態で締め付けないといけない。

・135GMが載るけど、L型プレートに直付け最後端で固定となるので付属のライザープレート経由では1本締めでないとバランスが取れないはず。
2重構造のカメラプレートのせいで前後ストロークが意外に少ない。 懐が深いけど長いレンズは無理。

・最大の問題点、返品の理由。水平から見上げるように撮影し、そのままパンするとパンが追従できない。 スラントの欠点がモロに出ている。
ロールアームの角度が60°くらいあるので期待したけど最低の結果だった。 RONIN-Sでもここまで酷くない。
不思議なのはスリングモードだと一瞬追従するけど水平に戻した時にバグるw あり得ない。バグるとセンタリングするためにGOボタンを押す→トリガーダブルクリックという操作になる。
インバートモードは試してないが、カメラも上下反転なら追従しているような動きをYoutubeで見かけたので、対策はできるかもしれないがモニターも逆さまになるので使いにくい。

・フォローの動きが悪い。 これは設定で追い込むとかなりマシになったけど、それでもRONIN-Sより酷い。
simpleBGC>>>>超えられない壁>>>>RONIN-S>>>>>>>WEEBILL-S、こんな感じ。
デッドバンドがすごくハッキリ分かるけどスムーズの調整だけでは改善しなかった。ここは好みの問題ともっと調整をすればマシになる可能性はある。

・アプリで出来ることが少ない。 本体のみで完結できるのでアプリは不要っぽいけど、例えば初期動作をフォローにするとかが出来ない。

以上、開封して数時間の感想です。

他にも本体充電ができないとかあるけど、予備バッテリーは安価だし小さいのでデメリットとは言えないかもしれません。

本体のみで設定でき、液晶表示があるので操作を覚えれば操作系が悪いことは気にならないかもしれませんが、握っていれば見えないので液晶の位置が甲板部分にあったらよかったと思いました。

酷評してますがRONIN-Sも剛性以外は最低レベルで、モード切替でパラメーターを変更できないので使いにくいところがあります。そのままでも何とか使えてるけど・・・

simpleBGCのH2は慣れもあって操作系は完璧に近く、設定の柔軟さは他では真似ができないです。 複雑すぎて真似しないけど。

しかしH2は製品そのもののクオリティがダメ。 素人の工作レベル。

でもこのクオリティが上がればベストかと言われると微妙なところで、設定出来ることが多くなればそれだけ検証に時間がかかることになります。

何度もテスト撮影を繰り返さないといけないし・・・撮影中に振動が出てくるとか、集中しないといけない所で気を逸らされるので、機材として考えると趣味のレベルで完成度としては低いと思います。

フォローの動きとかは好みもあるので設定は必要だけど、結局ベストなジンバルはまだ存在してないと思います。

リーベックがどう出てくるかですが、現物を見てから考えることにします。

近くで展示するところを探さないといけない。 メーカーから返事がないしw

数年前に比べたら選択肢が増えて格段に進化していると思うけど理想にはまだまだと思った今回の感想でした。


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